レポート

”伝説の競輪選手” 藤巻昇氏のフレームをレストア! vol.1

2017.7.6 / iijima

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Y様がレストアで持ち込まれたSTRATOSのフレームは、60年代から90年代にかけて競輪で大活躍された藤巻昇選手のフレームでした。フレームを手にするY様、初めての工房ということで少し緊張気味です。

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村山ビルダーによって細部にわたり現状チェックがなされています。

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フォークにおける塗装の傷。

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ヘッドチューブにも小さいながら塗装の傷があります。

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トップチューブには Noboru Fujimakiのネーム!

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この“藤巻昇 600昇”は“600勝”にかけたもの。貴重な“お宝”シールです。

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特徴ある形状の“モノステー”

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村山ビルダーの感想は、まず、“伝説の藤巻選手”の、それもレアな練習用のフレームが、この様な完璧な状態で存在していたこと自体が信じられないとのことです。1998年に村山ビルダーが藤巻選手の練習用バイクとして製作したものに間違いなく、競争用の規格で出来ない藤巻選手の好みが反映されているそうです。具体的にはシートステーを形状に特徴のある“モノステー”を採用し、普段使う競争用よりも硬い、断面がオーバル形状となっている楕円パイプのCOLUMBUS MAXを採用している点などです。非常に保存状態が良いので、レストアすればライディングに問題ないとY様へ説明がありました。

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はじめは硬い表情だったY様も村山ビルダーの話を聞かれて思わず笑みが溢れています。レストア完成が楽しみです。

丸屋自転車では内外自転車のレストア修理を始めました。ご気軽にご相談ください。

– 続く-

NAHBS 2017  “多様性” こそが魅力 Vol.3(最終回)

2017.4.21 / iijima

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ALLIANCE BICYCLES LLC   (アイダホ州)

ALLIANCEの特徴は、フレームの素材、種類の選択の多さにあります。クロモリ、ステンレス、チタンをColumbus、True Temper、Dedacciai 、KVA、Reynoldsのパイプメーカーから選べます。これだけ多くの種類を揃えながら、ALLIANCEは“素材”を優先して決めてはいけないと言います。あくまで“乗り心地(Ride Comfort)”を最優先し、あとは“体重”、“耐久性”、“コスト”が大事な三要素で、これらを総合的に勘案して“素材”を決めるのが基本というのがALLIANCEの方針です。これはオーダーメイドで自転車を作る際の鉄則です。

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左右を塗り分けたフレーム。カラーやロゴパターンも多く揃えています。

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RETROTEC                   (カリフォルニア州)

その名もレトロ感たっぷりのRETROTEC。ただし、このレトロ感はヴィンテージのような骨董品とは異なり、なぜか現代的な都会にマッチする雰囲気があります。カルフォルニア生まれのせいでしょうか?カーブのかかったトップチューブが織りなす“Classic cruiser line”と”Modern geometory”がダート走行、舗装路走行においてファンライドを可能にするとうたっています。

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可愛いい、ワンポイントが目を引きます。

 

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Maxwell Cycles                      (カルフォルニア州)

このHarley-Davidson と見紛う!? このユニークなバイクはe-Bike。日本でいう電動自転車です。NAHBSではe-Bikeでもハンドメイドのフレームが使われていれば参加ができます。日本の電動自転車の位置付けは“楽なママチャリ”ですが、これは明らかに違います。アメリカ大陸横断を目的にするe-Bikeだそうです。

“世界広し、といえども大陸横断できるe-BikeはMaxwellだけだ!”とビルダーのKevin Ostrom氏は自信満々で語ってくれました。NAHBSに出展しているビルダーたちは皆、自信満々で自分のバイクは世界で一番と思っています。

 

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Enigma Bicycle Works             (イギリス)

”Presiden’t Choice”を受賞したのは地元アメリカではなくイギリスのEnigma。チタン製のチューブと44mmのダウンチューブを使っています。カラーリング、塗装とも良くできているせいか映えています。

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BIXXIS             (イタリア)

イタリアからの参加は、あの“De Rosa” ファミリーのDoriano De Rosa氏が立ち上げた“BIXXIS”です。同氏は長らく”De Rosa” で制作に携わってきましたが、同氏の理想とする100パーセント”Made in Italia” のハンドメイドを目指し独立しました。

安定の道を捨てても理想の自転車作りの道を選んだDoriano De Rosa氏に“ビルダー”と言うよりも真の”Craftmanship”を見た気がしました。NAHBSに参加するビルダーはホビービルダーからDoriano De Rosa氏のような実績、名声を兼ね添えたビルダーまでと幅が広いことも“多様性”の一端です。

 

(NAHBS 2017を振り返って)

昨年に続き、今回の取材を通して感じたことは、アメリカにおけるハンドメイドバイクの領域が確実に広がっているという点です。具体的には素材はスチール系以外の木製、カーボンが増え、車種もグラベルロードがシクロクロスから分離し、e-BIKEも加わり増えています。

これらの現象は個々の趣味、欲しいモノが自転車に限らず、広範化、細分化してきているのではないかと思われます。そこには大手メーカーの量産モデルでは満足しない人たちがいます。確かに、ツールドフランスを見れば、そこで走るバイクは大手メーカーのバイクでNAHBSに出ているバイクはありません。しかしながら、早くて、みんなが知っている、どこでも手に入れることができるバイクよりも、自分の好みに合った、自分だけのバイクに魅力を感じて人たちがいます。

ただし、これをもって大手メーカーの量産車を否定するものではありません。量産化により、良質で比較的安いバイクを多くの人に提供することで自転車を楽しむ人たちが増えた点は、むしろ賞賛に値しますし、少量生産のハンドメイドバイクがこれに代わることは物理的にも経済的にもできません。

しかしながら、量産化することで乗り手のウオンツに対して大手メーカーが無意識、または恣意的に目をつぶってしまった点も決して少なくないと考えます。実際、そんな状況に業を煮やして起業したALLIED CYCLE WORKSのTony Karkins氏やイタリアのBIXXISのDoriano De Rosa氏についてはレポートした通りです。

ハンドメイドバイクに限らず、今、自転車界に求められているのは、多様化する乗り手のウオンツにいかに対応していくかという点です。人それぞれ、自転車に求める夢、ウオンツは異なります。そういった点では、オーダーメイドで柔軟に対応ができるハンドメイドバイクの果たす役割は増えていくことでしょう。

一方、日本のハンドメイドバイクもまた、この“多様性”の中での“立ち位置”をしっかりと認識しなければならないと思います。丸屋自転車では、これを踏まえて愛好家、ショプ、ビルダー、デザイナー、マーケターの皆さんとともに日本はもとより世界に向けて“魅力あるハンドメイドバイク”を発信していきますので、ご期待下さい。

 

NAHBS 2017 ”多様性”こそが魅力 Vol.2

2017.3.28 / iijima

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“BEST CITY BIKE”賞を受賞したSHAMROCK CYCLESのTim O’Donnell氏(左)と祝福するNAHBSのPresidentであり、ご自身もビルダーである Don Walker氏(右)。

NAHBSでの賞の発表はアカデミー賞のような特設ステージでの発表とは異なります。突然、会場に発表アナウンスが流れると、それまで喧騒に包まれていた会場が一瞬、水を打ったように静かになったと思いきや、拍手と喝采が湧きあがります。感動的なシーンです。賞の伝達は写真のように展示ブースで行います。

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ALLIED CYCLE WORKS   (アーカーソン州)

都会的な洗練されたセンスで新鮮味を感じたのは”ALLIED CYCLE WORKS”です。今年1月にできた新しいブランドです。起業の裏には、この“スマートとさ”からは想像もできない、創業者Tony Karklins氏のアメリカ自転車業界に対する強いパッションがありました。同氏は長らくアメリカ自転車業界に従事してきましたが、ここ20年間のアメリカ自転車業界における変貌に嘆き、理想のブランドを自ら立ち上げるに至ったとのことです。

同氏によれば、80年代初頭までアメリカの自転車メーカーはユニークな自転車を作り出し、バイクショップも、そこに来るライダーも夢と情熱を持って活気のあるサイクルシーンを呈していたとのことです。ところがメーカーが生産拠点をアジアに移し、“物作り“をやめてブランドビジネスに変わり、ファイナンスとアウトソーシングに傾注することで単なるグローバルサプライチェーンの一機能に成り下がったというのが同氏の見方です。結果、あおりを受けたバイクショップは在庫が積み上がり、疲弊し、夢も情熱もなくなったそうです。”物作り”をやめたアメリカ自転車メーカーは“魂”をも失い、メーカーと業界団体は海外で生産した”Assembled in America” 製品に”Made in USA”のマークをつけることができるようにロビー活動をするのを目の当たりにするに至って、“今こそ、自分がこのアメリカの自転車業界を変えなければならない”と決意して起業したそうです。

“西部劇のヒーロー”のような熱い”正義感”を持って起業するビルダーがいるのもアメリカです。アメリカにおける”多様性“の一端を物語っていると言えるでしょう。

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マークはアメリカの国鳥の“Eagle”

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“MADE HERE” のロゴマークは ”Made in America” を強調しています。

DSCF6654都会的なスマートさが魅力です。

 

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“革新性”にもチャレンジしており、日本のハンドメイド自転車では殆ど使われていないカーボンをフレーム素材として使っています。一般にカーボンフレームの製造は鯛焼き器のような金型に液状の樹脂を流し込む方法、いわゆるモノコック(一体成型)をイメージしますが、ハンドメイド自転車の場合は、写真のように樹脂製の素材にカーボンファイバーラミネートを1枚、1枚貼っていきます。英語では”Wrapping”と説明していました。金型のような型盤に形を合わせていき、整えた後、ヒーティング、塗装を経て完成になります。このような実演もNAHBSでは見ることができます。

 

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Metier Velo          (ユタ州)

地元 Salt Lake Cityから唯一の出展です。ここの特徴は3Dプリンターでチタン製ラグやカーボン製チューブを製作しています。ラグとチューブの接合剤としてエポキシ樹脂を使っています。

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Werk Arts         (ハワイ州)

”Werk Arts”は“竹”をフレーム素材として使っています。他にも“竹”や“樫”などの木材を素材として使用するところが増えてきています。これは“トレンド”ではなく、もう立派な“ジャンル”と言えそうです。

“Werk Arts”はもともと木製のキャビネットなどの家具をハワイで作っていましたが、自転車好きが高じて、木材の中で何が一番自転車のフレームとして適しているか研究し、”竹“に行き着いたそうです。特に韓国原産の”竹“が一番で、今ではハワイで栽培したものを使っています。

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ラグ代わりの接合剤は、これも麻の一種を使っています。
ナチュラリストの多いハワイのバイクらしいです。ただし、自然環境面だけでなく、実用面でも耐久性、永続性、またコスト的にも安い点が“竹”のセールスポイントだそうです。

 

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CALFEE DESIGN     (カルフォルニア州)

CALFEEの凄いところは、自転車が“ホビー”ではなく、“生活手段”として必要な発展途上国向けに“自分たちで作れる自転車を!”というコンセプトを具現化したことです。アフリカの田舎では自転車を買うことは物理的にも、経済的にも難しいのが実情です。
そこで、自分たちで自転車を作れるようにと”DIY キット“を作ってしまいました。材料は安く現地調達できる”竹“ですし、工場設備は必要ないので自転車を安く買えることが出来るようになります。加えて、これが地域産業になるメリットもあり、雇用創出や現金収入の増大にもつながります。 そう言った意味では今回参加のWorksの中で一番、社会的貢献度が高いWorksと言えます。

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写真が”DIY キット“です。自転車工場の役目を果たしてくれることでしょう。

(出典:一部 ALLIED CYCLES WORKS ホームページ)

–  続く-

 

NAHBS 2017 ”多様性”こそが魅力 Vol.1

2017.3.21 / iijima

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世界最大のハンドメイド自転車展であるNAHBS 2017(北米ハンドメイドバイシクルショー)はアメリカ ユタ州のソルトレイクシティーにて3月10日〜12日に開催されました。NAHBSの開催地が多民族国家アメリカであること、また参加者はアメリカだけでなく、イタリア、フランス、ロシア、日本、韓国、シンガポールなどアメリカ以外からもあり、今大会は“多様性”が印象づけられたものになりました。
フレームの材料ひとつをとっても日本のハンドメイド自転車は殆どがスチール系であるのに対して、カーボン、木製と多岐にわたっています。新しい材料を取り入れる”新取の精神“はアメリカの開拓精神と無関係とは言えません。それを可能とするのは、これもまたアメリカが発明したインターネット、3Dプリンターなどの”技術革新“が背景にあります。一方、最新技術の対極にある“竹”、“樫の木”などの木材を使うことによって“自然環境”を重視するビルダーとサイクリストがいるのもアメリカです。この“多様性”こそがアメリカのハンドメイド自転車を活力に満ちた魅力あるものにしています。
ハンドメイド自転車を通してアメリカの文化、風土、トレンドなどを読み取るのも、NAHBSの楽しみの一つです。以下、NAHBS 2017をレポートします。
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会場はDowntownにあるSalt Palace Convention Center
ソルトレイクシティーはロッキー山脈の西部に位置するユタ州の州都。人口は19万人で街は清潔で整然としています。2002年の冬季オリンピック開催地の印象が強く、周りの山々に残雪もあったので寒いと思ったら東京よりずっと暖かく、着る物に困りました。

DSCF6548 近隣からだけでなく、数100キロ離れた遠方から乗り付ける猛者もいるそうです。

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Kirk Frameworks(モンタナ州)

“Best Road Bike”、”Best Fillet Frame” の二冠を獲得し、今大会注目のWorksです。写真の”ONESTO“(イタリア語で ”正直“)は軽量ながら強度のあるステンレス100%で制作。チューブはReynolds 953、ラグはLlewellynを使用。

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この特徴あるシートステーはKirk独自のもの。オーダーメイドでライダーに合わせることで効果が高まるとのことでした。効果とは高速コーナーリングにおいてリアタイヤが路面にコンスタントに張り付き、安定性が高まること及び路面上のピッチなどの衝撃吸収性に優れることだそうです。ビルダーのDavid Kirk氏はスピードを出すことより、その効果で得られる“ファンライド”を楽しんでほしいと言っていました。シートステーの効果もさることながら、見た目にも魅力的な形状です。
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GIOS BLUEとSRAM Red e-Tapの“JK SPECIAL”

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“Best Fillet Frame”に選出された見事なロウ付け。

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MOSAIC CYCLES (コロラド州)

“Best Gravel Road” に輝いたMozaic GT-1
”Gravel Road” は今回、新設のカテゴリーです。去年まではCyclocrossのカテゴリーに入っていましたが、競技志向のCyclocrossに比べてBB-heightの低いGravel Roadは重心が低い分、安定性がありUrban ユースに適している上に、舗装面とダートの両方の走行が楽しめることで、昨今増えてきていることから新設されたそうです。

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トップ部の2本のチューブによる力強さや質感あるカラーリング、デザイン、フェンダーから圧倒的な”重厚感”、”高級感” を漂わせていました。個人的には今回、一番“存在感”を感じたバイクです。ただし、見た目の重厚さに反して、ダブルバテットのチタン製チューブ、Enveのカーボンフォークを使っており、見た目とは裏腹に軽量であるとAaron Mrachek氏から説明がありました。このギャップも魅力です。
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テッパードクラウンを使用。カラーリングは外側はライトグレー、内側が少し濃い青が入ったダークグレー。
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こちらはRoad Bike。MOSAIKのカラーリングデザインはどことなくフィフティーズの雰囲気が漂っています。これがMOSAIKの一貫したアイデンティティーなのかもしれません。

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Sklar (モンタナ州)

“Best Mountain Bike” を受賞の若きビルダー Adam Sklar氏。
Mountain Bikeと言えば力強い、無骨な感じを思い浮かべますが、このSklarは力強さだけでなく華麗さも備わっています。また使われているパーツ、コンポもクランクはWhite industries、ホイールセットはIndustry Nine、ブレーキはPaul Component等、アメリカ製品にこだわっていると伺いました。これぞAmerica First!?

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- 続く -

”春よ来い!”

2017.2.8 / iijima

サイクリストにとって待ち遠惜しい春。まだまだ寒い日が続きます。そんな中、三葉のポストカードを丸屋自転車では用意しました。STRATOS、EmmeAkka、MONTSONに想いを馳せ、春を感じてください。お近くの提携ショップで差し上げます。

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自転車の聖地”堺”を訪ねて vol.2

2016.11.25 / iijima

dscf5825堺には日本で唯一の自転車博物館”サイクルセンター”があります。ここでは世界の自転車役250台が年代別、車種別に所蔵、展示されています。dscf5826

”ドライジーネ” 1818年、ドイツのドライス男爵が発明した世界で最初の自転車。またがって足で地面を蹴って走ります。
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”オーディナリー” 1870年頃から自転車を”より速く”走らせるために前輪が大きくなりました。重心が前よりで高いため不安定で、しかも乗り降りが難しい。みなさん、乗りこなせますか?
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1936年に今上陛下の皇太子時代に献上された日本の自転車。この頃、日本の自転車産業は欧米にキャッチアップしてきました。
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高度経済成長が始まる1964年の東京オリンピック前までは、町内の畳屋さん、氷屋さんがよく使っていました。オート三輪がハイエースに変わった頃ですね。
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昭和元禄、世のお父さんたちがカローラ、サニーにマイカーを夢見てた頃、僕たち、子供も自転車にマイカーの夢を見ていました!?
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自動車のフロントを彷彿させるヘッドライトにウインカー!
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コラムシフトにあらず!当時の自動車でも珍しかったフロアシフト!
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自転車で、いっぱしのハーレーオーナー気分!

dscf5845名車、珍車にめぐり会える自転車博物館は自転車のタイムカプセル!

自転車の聖地 ”堺”を訪ねて vol.1

2016.11.19 / iijima

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日本で唯一の自転車博物館 ”サイクルセンター”は大阪府堺市にあります。”堺”に博物館があるのは”堺”に日本の自転車のルーツがあることと無関係ではありません。もともと、自転車は主に明治維新後、開国とともに日本に入ってきました。宮田自転車の創業者 宮田栄助氏は常陸国笠間藩の鉄砲師でしたが廃藩置県で失業し、当時築地にあった外人居留区の自転車を修理し始め、自分で製作したことが宮田自転車の始まりだそうです。同じく堺も鉄砲師が多く、彼らには自転車製作を受け入れる技術的素養がありました。

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堺に鉄砲師が多かったのは、遡ること古墳時代にあります。”サイクルセンター”の道を挟んで仁徳天皇陵がありますが、かつてここ堺には百舌鳥古墳群と言われる古墳が107基ありました。4〜5世紀中頃、古墳作りに必要な鉄を加工する職人が国内外から集められ、堺に住むようになりました。(写真は仁徳天皇陵)

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古墳作りに必要な鋤(すき)や鍬(くわ)などを生産することで鍛鉄技術が進歩し、刀や包丁を作る職人が出てきました。さらに1543年の種子島での鉄砲伝来とともに鉄砲の大量生産を可能にしたのは、鋳造(金属を溶解し、鋳型に入れ金属製品にする)・鍛造(金属をたたいて鍛え金属製品にする)技術水準が高かったことと、堺商人が職人を組織し部品の規格を決め完成品を作るという分業生産体制マネージメント力があったことが挙げられます。以後、1985年のプラザ合意後の本格的円高になるまで日本の自転車産業は戦争等の多少の曲折はあったものの隆盛を極めていきました。 出典:一部 夢・自転車 自転車博物館サイクルセンター

秋の夜長にオススメの1冊 ”ジャストライド” 

2016.11.10 / iijima

img_5781これからの秋から冬へと自転車に乗れる時間が短くなる中、そんな時こそ読書で自転車を楽しむことをお勧めします。この”ジャストライド”は”ラディカルで実践的な自転車入門”とうたっています。自転車入門書は他にも良書が多くありますが、それらとの一番の違いは、無味乾燥な説明文ではなく、ウイットと想像力に富んでいる点です。

例えば”コーナリングの方法”については往年のメジャーリーグの名選手、ブルックリン・ドジャースのジャッキー・ロビンソンの一塁から二塁への駆け抜ける場面を引用するといった具合です。これは著者が『Bicycling』『Outside』『Men’s Journal』などに寄稿する一流のコラムニストによるところが多い。そう言った意味ではサイクリスト向けの専門書というだけではなく、一般の人の読み物としても楽しめます。

著者:グラント・ピーターセン

出版元:日販アイ・ビー・エス株式会社 価格:2,200円+税

NAHBS(北米ハンドメイド自転車ショー)

2016.4.6 / storemanager

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竹製に続いてクルミ材を使った自転車。これも木材だけでなく、耐性を高めるために合板の中央部にカーボンを入れてました。またチェーンステーの微妙な曲線は蒸気熱で加熱しながら曲げているとのことです。さすが森林の多いコロラド州のBikeです。